甘酒は“飲む点滴”と言われるほど体によいものと聞いたことがありますが、どのような理由があるのでしょうか?
米麹や酒粕から造られているので、麴に秘密があるような気がしますよね。どんな秘密があるのか探ってみましょう。
目次
甘酒はなにからできている
甘酒は大きく2種類の作り方があるようです。
酒粕から
酒粕をお湯に溶かして砂糖を入れて甘くする方法で、スーパーに売っているほとんどの甘酒はこの酒粕の甘酒です。
米麹から
米麹を米に加えて10時間くらいかけて発酵させると甘酒ができます。麹の糖化酵素により米のデンプンがブドウ糖になり、砂糖を使わずに甘さがつくられます。
酒粕とは、清酒のもろみを酒袋に入れ,酒槽内で加圧圧搾して清酒をしぼり取った残りかすをいう。奈良漬などの漬物用,魚介類の粕漬用として利用されているほかに,粕取焼酎,合成清酒の香味づけ,粕酢などの製造原料にも用いられる。
引用元:コトバンク
2種類の甘酒の違い
では、この2種類の甘酒はどのような違いがあるのでしょうか?
栄養素で見るとどちらもタンパク質、ビタミンB1,2,6、葉酸、食物繊維などが含まれていて、あまり変わらないようです。
酒粕は酒米を米麹で発酵させたもろみをろ過した残り粕なので、米を米麹で発酵させたものと成分は似ているのも当然ですね。
違うとすれば、酒粕の甘酒は酒粕をお湯に溶かして砂糖を加えているのに対して、麹甘酒は米を麹で発酵させたそのものなので、まさに発酵している生きた酵素が多く含まれていることです。
酵素とは、食べ物の消化や体内の代謝をサポートするために欠かせない栄養素のこと
麹からつくる甘酒は砂糖とは違う自然な甘み、身体に染み入るような深い味わい、身体が欲するようなおいしさを感じることからもわかります。
どうやら飲む点滴とも呼ばれる麹甘酒に軍配が上がりそうですが、酒粕の甘酒が悪いということではありません。酒粕の甘酒にも同じような栄養はありますし、コストや手間からみた手軽さがあります。
甘酒の効用
甘酒の効用としては、麹の発酵によりさまざまな生成物質が生まれることで次のような効用が期待できます。
高血圧の抑制
ペプチドという血圧を下げるのに役立つ物質があり、これにより高血圧を抑制する効果が期待できます。
コレステロールの上昇抑制
総コレステロールの上昇を抑制し、善玉菌コレステロールを増やす働きがあることから、心筋梗塞や動脈硬化、狭心症などを予防する効果が期待できます。
プラークの除去
血液の固まりを溶かすウロキナーゼや血栓を溶かすプラスミノーゲンという物質の働きを促進させるので、プラークの除去により脳梗塞や動脈硬化の予防つに期待がもてます。
ガンの予防
ガン細胞を殺すナチュラルキラー細胞の活性を高めたり、ガン細胞を予防する物質が含まれているので、ガンを抑制する効果が期待できます。
美肌効果
シミ、ソバカスの原因となる物質の働きを阻害する遊離リノール酸という物質が多く含まれるため、肌の美白効果が得られます。
痴呆症の予防
記憶、学習、脳の神経を司るホルモンを守る働きをする物質があり、痴呆症を予防する効果が期待できます。
まとめ
甘酒は栄養があり、体にとても良い飲み物だということがわかりました。私のように血圧やコレステロールが高めで、記憶力も衰え、健康に不安を抱いている人にとっては願っても無いような理想の飲み物ではないでしょうか。
1日に200mlくらい飲む習慣をつければ、腸内環境を改善することで便通も良くなり、肌が生き生きしてくるでしょう。
夏には夏バテ防止、冬には体を温め、美容効果や病気の予防にもなる一石三鳥や四鳥にもなる甘酒を飲んでみましょう。
ただし、米麹は60℃以上に温めると麹菌は死滅してしまいます。生きた菌を取り入れたい場合は、発酵させて作った甘酒を60℃以上にしないで飲むことです。
しかし、保存のために火入れすると麹菌はなくなりますが、上記のようにいろいろな栄養は残っているので身体に良い効用が期待できますね。
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