ランニングを始めてマラソン大会に出るようになると、記録が気になってくると思います。自分のもてる精一杯の力で走った記録を、もう少し良くしたいと思うのは誰もが思うことではないでしょうか。
私は長い間ジョギング程度の練習しかしていませんでしたが、フルマラソンでは3時間半をなかなか切ることができませんでした。そんな時にスピード練習を取り入れてみると20分ほどタイムが良くなったのです。
ではマラソンを速く走るためのスピード練習とはどのようなものなのでしょうか。
目次
スピードアップのための4つの練習
スピードアップのための代表的な練習は、次の4つの走り方を覚えておくと良いでしょう。
- インターバル走
- ペース走
- ビルドアップ走
- LSD
マラソンを速く走れるようになるには、練習は欠かせませんよね。“練習はウソをつかない”とよく言われますが、練習をしないと速く走ることはできません。私が取り入れてきた練習方法、ポイントについてお伝えします。
インターバル走
インターバル走は全力走とジョギングを繰り返す練習方法です。例えば1000mを全力で走った後、200mをゆっくりとジョギングで走って息を整えます。また1000mを全力で走り200mをジョギングでつなぎます。これを何回か繰り返すという練習です。
5セット行うと6000m走ることになります。トータルで6000m~10000mくらいを目安に練習量を決めると良いと思いますが、その日の練習時間や体調などによって決めればよいのです。
全力走とジョギングの組み合わせの例として、次の表を参考にしてください。
ジョギングをウォーキングにしてもかまいません。また同じ距離の繰り返しが基本ですが、長い距離から短い距離にしていくなどいろいろと応用するのも良いでしょう。
最初から100%の力で走るとあとが続きません。大事なことは、最後までペースを保てるようなスピードで走ることです。後半にペースを上げられるくらいが理想ですね。
全力走はマラソンペースより当然速いペースになりますが、何本か走ることで速いスピードに慣れてくるので、マラソンの記録向上が実感できるようになります。
ペース走
ペース走は一定のスピードで距離を走る練習です。例えば6000mから10000mを同じペースで走るのですが、最後までしっかり走れるペースを設定することが大切です。
レースの目標タイムのペースで走ってみると今の実力がわかってきます。最後まで同じペースで走れない場合はもう少しペースを落として、最後まで走りきれるようにペース走をしてみましょう。
ハーフマラソンを目標にしているのであれば10キロから15キロ、フルマラソンを目標にしている場合は25キロから30キロのペース走をレースの2週間前までに最低でも2〜3回入れた方がよいでしょう。この長めのペース走のことをロング走とか距離走などということもあります。
このペース走をこなすことで、設定ペースに対して自信が持てるようになり、自分の実力がわかってきます。
ビルドアップ走
ビルドアップ走は最初はゆっくりしたスピードで走り、徐々にペースを上げていく走り方です。
例えば10キロ走るのに2キロずつ5つに区切り、5分10秒/kmのペースから始めて、次の2キロは10秒/kmずつ上げていき、最後の2キロは4分30秒/kmまで上げて走るのです。
インターバル走に比べると、最初はゆっくりしたペースで走るので走りやすいですが、徐々にペースを上げていき、カラダと呼吸に負荷をかけて心肺機能を高めることができます。
ビルドアップ走は、時間が足りない時などに追い込むことができる効率の良いトレーニングです。走りきった後もスピードに乗れて気分も良く終わることができ距離が少なくても充実感があります。
LSD
LSDは(Long Slow Distance)の略で、文字どおりゆっくりとしたペースで長い距離を走ることです。スピード練習とは違いますが、LSDはとても大切な練習なのです。息が上がらないゆっくりしたペースで走ることが大切です。
例えば20キロから30キロを6~7分/kmのペースで走るのですが、ダラダラと走るのではなく一歩一歩フォームを意識して走ることが大切です。
スピード練習の翌日にLSDをすることで、筋肉がほぐれて疲労を回復してくれますし、長い距離にも慣れるので脚作りにも効果があります。
この練習は息が上がらない程度の強度なので気楽にできること、2時間から3時間続けることで思った以上の効果、特にスタミナがつくのが実感できます。
→ マラソンのスピードアップにつながるLSDのすごい効果!
3時間半までのランナーは、インターバル走、ビルドアップ走、ペース走などのスピード系の練習頻度については、週に1回程度で良いと思います。やりすぎても故障の原因になるので自分の体と相談して練習を行いましょう。 ロング走やLSDなど時間をかける練習は週末など休みの日に1回、その他はジョギングで走りに慣らしておく程度でかまいません。
まとめ
スピードをつけるための基本的な4つのトレーニングは以下の通り。
- インターバル走
- 速いペースで短い距離を走り休憩をジョグを入れて繰り返す
- ぺース走
- レースペース程度で長い距離を走る
- ビルドアップ走
- ゆっくりしたペースから徐々に速いペースに上げて走る
- LSD
- 息が上がらないくらいゆっくりしたペースで長い時間走る
ジョギングだけでも健康に良い運動になりますが、速く走るには体に負荷をかけた練習をしなくてはなりません。やみくもに全力で走っても長くは続かないので、自分の実力に合ったスピード練習を取り入れることが大切です。
これらの4つの練習方法を取り入れて自分なりにアレンジすればいろいろな走り方ができます。自分の実力にあった練習を取り入れながら少しでも良いタイムで走れることを願っています。
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